用語解説
保険に関する専門用語をわかりやすく解説しています。
一部損
(いちぶそん)
地震保険における損害認定4区分(全損・大半損・小半損・一部損)のうち、最も軽い損害区分のこと。建物は主要構造部の損害額が時価の3%以上20%未満、家財は時価の10%以上30%未満の場合に認定され、保険金額の5%が支払われます。
保障・給付一部保険
(いちぶほけん)
一部保険とは、損害保険契約において保険金額が保険の対象の実際の価値(保険価額)を下回っている状態のことです。一部保険の場合、損害が発生しても比例填補により保険金が削減され、損害額の全額を受け取れない可能性があります。
契約・手続き逸失利益
(いっしつりえき)
本来であれば得られるはずだった利益のうち、事故や災害などの原因によって得られなくなった利益のこと。サイバー保険では、サイバー攻撃によるシステム停止で営業ができなくなった期間の売上損失などが該当し、利益補償特約で補償されます。
サイバー保険インシデント対応
(いんしでんととうおう)
サイバー攻撃や情報漏洩などのセキュリティ事故(インシデント)が発生した際に、被害の拡大防止から原因究明、復旧、再発防止までを行う一連の対応活動のこと。サイバー保険では付帯サービスとして、事故受付窓口や専門業者の紹介などのインシデント対応支援が提供されます。
サイバー保険受取人
(うけとりにん)
保険金や給付金を受け取る権利を持つ人のこと。生命保険では契約者が自由に指定できますが、損害保険では原則として被保険者が受取人となります。誰を指定するかで税金の種類も変わるため、慎重な検討が必要です。
契約・手続き上塗り基準と壁芯基準
(うわぬりきじゅんとかべしんきじゅん)
マンションの専有部分と共用部分の境界を定める2つの基準のこと。上塗り基準は壁の内側仕上げ面を境界とし、壁芯基準は壁の中心線を境界とします。どちらの基準を採用するかで専有面積が変わり、火災保険の保険金額にも影響するため、管理規約での確認が欠かせません。
保険料・費用解約返戻金
(かいやくへんれいきん)
保険契約を途中で解約した際に保険会社から払い戻されるお金のこと。生命保険では積立部分の返還、損害保険では未経過期間分の保険料返還という性質の違いがあり、解約時期や保険の種類によって金額が大きく変わります。
契約・手続き家財
(かざい)
建物内に収容されている家具、家電製品、衣類、食器などの生活用動産のこと。火災保険では建物と家財は別々に契約する必要があり、家財を補償対象にするには家財の保険契約が必要です。
基本用語火災保険
(かさいほけん)
建物や家財が火災・自然災害・日常の事故で損害を受けた場合に補償する損害保険。火災だけでなく風災・水災・盗難・水濡れ・破損等も幅広くカバーする総合補償型が主流で、建物と家財は別々に契約します。地震による損害は対象外のため、別途地震保険の付帯が必要です。
保険の種類瑕疵担保責任
(かしたんぽせきにん)
建物の隠れた欠陥(瑕疵)に対して売主や施工者が負う修補・損害賠償の責任のこと。品確法により新築住宅は引渡しから10年間、構造耐力上主要な部分と雨水浸入防止部分が保証されます。2020年の民法改正で契約不適合責任へ名称・内容が変更されました。
契約・手続き株主代表訴訟
(かぶぬしだいひょうそしょう)
会社が役員の責任を追及しない場合に、株主が会社に代わって役員に対する損害賠償責任を追及する訴訟制度のこと。会社法第847条に規定されており、6ヶ月以上継続して株式を保有する株主であれば、保有株数にかかわらず提起できます。D&O保険の主要な補償対象となる訴訟類型です。
D&O保険鑑定人
(かんていにん)
火災や自然災害などで損害が発生した際に、保険会社の依頼を受けて現地調査を行い、建物や動産の損害額を公正に算定する専門家のこと。正式名称は損害保険登録鑑定人で、日本損害保険協会の認定試験に合格・登録された有資格者です。
契約・手続き管理組合
(かんりくみあい)
マンションなど区分所有建物の区分所有者全員で構成される団体で、建物の共用部分や敷地の維持管理を行う主体のこと。区分所有法第3条を根拠に当然に成立し、共用部分の火災保険契約や修繕積立金の管理など、マンション全体の資産価値を守る重要な役割を担います。
基本用語共済
(きょうさい)
組合員の相互扶助(たすけあい)を目的とした保障制度です。協同組合が非営利で運営し、組合員から掛金を集めて不測の事故や災害時に共済金を支払います。保険と似た仕組みですが、根拠法・監督官庁・用語が異なり、掛金が割安で割戻金がある点が特徴です。
保険の種類経営判断の原則
(けいえいはんだんのげんそく)
経営判断が結果的に失敗したとしても、判断時点で合理的なプロセスを経ていれば取締役の善管注意義務違反を問わないという法的な考え方のこと。英語ではビジネス・ジャッジメント・ルール(Business Judgment Rule)と呼ばれ、日本の判例法上も広く認められています。
D&O保険経年劣化
(けいねんれっか)
建物や設備が時間の経過とともに自然に劣化・消耗すること。火災保険では経年劣化による損害は補償対象外とされており、台風や雹などの突発的な事故による損害と区別して判定されます。外壁の色褪せ、コーキングのひび割れ、金属の錆びなどが代表的な例です。
契約・手続き減価償却
(げんかしょうきゃく)
建物や設備などの資産が、時間の経過や使用によって価値が減少する分を金額として算定する手続きのこと。火災保険では、再調達価額(新価)から減価償却分を差し引いた金額が「時価」となり、保険金額の評価基準に影響します。現在は減価償却を反映しない再調達価額基準の契約が主流です。
保険料・費用原状回復義務
(げんじょうかいふくぎむ)
賃貸住宅の退去時に、借主が通常の使用を超えて生じさせた損耗や毀損を元の状態に戻す義務のこと。民法第621条に規定されており、経年劣化や通常損耗は貸主負担とされています。借家人賠償責任保険は偶然の事故による損害のみを補償します。
契約・手続き構造級別
(こうぞうきゅうべつ)
火災保険の保険料を算出するために設けられた建物の構造区分のこと。建物の柱や外壁の材質、建築基準法上の耐火性能に応じてM構造(マンション)・T構造(耐火)・H構造(非耐火)の3つに分類され、耐火性能が高いほど保険料が安くなる仕組みです。
保険料・費用告知義務
(こくちぎむ)
保険に加入する際、健康状態や職業などについて保険会社に正確に申告する義務のこと。保険法では「質問応答義務」と位置づけられ、保険会社が質問した事項にのみ回答すればよいとされています。違反すると契約解除や保険金不払いの原因になります。
契約・手続き個人賠償責任保険
(こじんばいしょうせきにんほけん)
日常生活で他人にケガをさせたり、他人の物を壊してしまった場合の法律上の損害賠償責任を補償する保険。火災保険や自動車保険の特約として加入するのが一般的で、1契約で家族全員が補償対象になります。
特約再調達価額
(さいちょうたつかがく)
保険の対象と同等の建物や家財を新たに建築・購入するために必要な金額のこと。「新価」とも呼ばれ、火災保険の保険金額を設定する基準として広く使われています。中古住宅でも築年数で減額せず、同じ建物を今建てたらいくらかかるかで評価するため、万が一の際に建て直し費用を十分に確保できます。
保険料・費用サイバーリスクモニタリング
(さいばーりすくもにたりんぐ)
自社のIT環境に潜むセキュリティ上のリスクを継続的に監視・診断するサービスのこと。ホームページの脆弱性チェックやセキュリティリスクの定期診断などが含まれます。一部のサイバー保険では平常時の付帯サービスとして提供されています。
サイバー保険参考純率
(さんこうじゅんりつ)
損害保険料率算出機構が算出する純保険料率のこと。保険会社が自社の保険料率を決定する際の基礎として活用できる参考数値で、使用義務はありません。火災保険・自動車保険・傷害保険・医療費用保険・介護費用保険の5種目が対象です。
保険料・費用時価
(じか)
再調達価額(新価)から経年劣化や使用による消耗分を差し引いた、現時点での評価額のこと。火災保険で時価基準の契約をすると、全損時に同等の建物を再建できるだけの保険金を受け取れない可能性があるため、再調達価額での契約が推奨されています。
保険料・費用地震火災費用保険金
(じしんかさいひようほけんきん)
地震・噴火・津波による火災で建物が半焼以上となった場合に、火災保険から支払われる費用保険金。保険金額の5%(1事故につき300万円限度)が支払われ、地震保険に加入していない場合の最低限の備えとして機能します。
保障・給付地震保険
(じしんほけん)
地震・噴火・津波による建物や家財の損害を補償する保険。火災保険とセットでのみ加入でき、「地震保険に関する法律」に基づいて政府と損害保険会社が共同で運営する公共性の高い制度です。
保険の種類地震保険の割引制度
(じしんほけんのわりびきせいど)
地震保険には建物の耐震性能に応じて4種類の割引制度があり、保険料が10%から最大50%割引されます。免震建築物割引、耐震等級割引、耐震診断割引、建築年割引の4つで、いずれか1つのみ適用可能です。適用には所定の確認資料の提出が必要です。
保険料・費用地震保険料控除
(じしんほけんりょうこうじょ)
地震保険料を支払った場合に、所得税は最大5万円、住民税は最大2万5,000円を所得から差し引ける制度です。年末調整または確定申告で申請し、保険会社から届く控除証明書が必要です。平成19年1月に創設されました。
税金・控除施設賠償責任保険
(しせつばいしょうせきにんほけん)
建物や施設の管理不備・構造上の欠陥が原因で他人にケガをさせたり、他人の物を壊した場合に、法律上の損害賠償責任を補償する保険。正式名称は施設所有(管理)者賠償責任保険で、大家やマンション管理組合、店舗オーナーなどが加入します。
特約質権設定
(しちけんせってい)
住宅ローンなどの借入金の担保として、火災保険の保険金請求権に対して質権を設定すること。質権者である金融機関が保険金を優先的に受け取れる仕組みで、近年は火災保険の契約期間短縮に伴う管理コスト増などを理由に質権設定を求めない金融機関が増えています。
契約・手続き失火責任法
(しっかせきにんほう)
正式名称は「失火ノ責任ニ関スル法律」で、明治32年に制定された法律です。軽過失による失火では民法709条の損害賠償責任を負わないと定めていますが、重大な過失がある場合は賠償責任が発生します。火災保険加入の必要性を考えるうえで重要な法律です。
契約・手続き実損払い
(じっそんばらい)
実際に発生した損害額を、契約時に定めた保険金額を上限として全額支払う損害保険の保険金支払方式です。現在の火災保険では主流の方式であり、新価(再調達価額)をベースに損害を評価するため、修理・再築に必要な費用を十分にカバーできます。
保障・給付自動更新
(じどうこうしん)
保険契約の満期時に、契約者から更新しない旨の申し出がない限り、前年と同等の条件で自動的に契約が継続される仕組みのこと。更新特約や継続手続特約など保険会社ごとに名称は異なるが、生命保険の定期保険や損害保険の自動車保険・火災保険で広く採用されています。
契約・手続き借家人賠償責任保険
(しゃくやにんばいしょうせきにんほけん)
賃貸住宅で火災や水漏れなどの偶然の事故を起こし、借りている部屋に損害を与えた場合に、貸主(大家)への法律上の損害賠償責任を補償する特約。火災保険(家財保険)にセットして加入し、多くの賃貸物件で入居条件として求められます。
特約什器備品
(じゅうきびひん)
什器備品とは、事業活動で使用する設備・装置・機械・器具・工具・什器・備品の総称です。店舗の棚やテーブル、レジ、事務机など業務用の動産が該当し、住宅用の家財とは区別されます。企業向け火災保険では「設備・什器等」として建物や商品とは別に契約が必要です。
基本用語重大な過失
(じゅうだいなかしつ)
注意義務を著しく欠いた状態で、ほとんど故意に近い著しい不注意のこと。「重過失」とも呼ばれます。保険では免責事由の一つとされ、重大な過失による事故では保険金が支払われないことがあります。失火責任法や告知義務違反においても重要な判断基準となる概念です。
契約・手続き省令準耐火構造
(しょうれいじゅんたいかこうぞう)
住宅金融支援機構が定める基準に適合し、建築基準法の準耐火構造に準ずる防火性能を持つ住宅構造のこと。外部からの延焼防止、各室防火、他室への延焼遅延の3つの性能を備え、木造住宅でも火災保険の構造級別でT構造に分類されるため、保険料が大幅に安くなるメリットがあります。
基本用語新価
(しんか)
保険の対象と同等の建物や家財を現時点で新たに建築・購入するために必要な金額のこと。「再調達価額」と同じ意味で使われます。経年劣化による減額がないため、火災保険では新価を基準に保険金額を設定するのが現在の主流であり、全損時にも建て直し費用を十分に確保できます。
保険料・費用水災
(すいさい)
台風や豪雨による洪水、高潮、土砂崩れなどで建物や家財が損害を受けること。火災保険の補償項目の一つで、床上浸水または再調達価額の30%以上の損害が支払条件です。ハザードマップでリスクを確認して加入の要否を判断します。
保障・給付責任開始日
(せきにんかいしび)
保険会社が保険金や給付金を支払う責任を開始する日のこと。申込み・告知(診査)・初回保険料の払込みの3つがすべて完了した日のうち遅い方から保障がスタートします。がん保険では90日間の待機期間が設けられるなど、保険種類による違いにも注意が必要です。
契約・手続き雪災
(せっさい)
豪雪や雪崩、積雪の重みなどによって建物や家財に生じる損害のこと。火災保険では「風災・雹災・雪災」としてセットで基本補償に含まれるのが一般的です。雪解け水による浸水は雪災ではなく水災扱いとなるため、補償の境界線に注意が必要です。
保障・給付善管注意義務
(ぜんかんちゅういぎむ)
善良な管理者としての注意義務の略称で、会社法が取締役をはじめとする役員に課している義務のこと。役員は会社との委任関係に基づき、職務を遂行する際に善良な管理者として期待される水準の注意を払う義務を負います。違反した場合は会社に対する損害賠償責任が生じます。
D&O保険全損
(ぜんそん)
保険の対象である建物や家財の損害が著しく大きい状態のこと。火災保険では損害額が保険価額の80%以上、地震保険では主要構造部の損害割合が時価の50%以上または焼失床面積が延床面積の70%以上の場合に認定され、保険金支払い後に契約が終了します。
保障・給付専有部分と共用部分
(せんゆうぶぶんときょうようぶぶん)
マンションなど区分所有建物において、各区分所有者が単独で所有する居室内部を専有部分、区分所有者全員で共有するエントランスや廊下などを共用部分といいます。火災保険では専有部分は個人が、共用部分は管理組合が契約するのが一般的で、境界の基準や補償範囲を正しく理解することが重要です。
基本用語争訟費用
(そうしょうひよう)
訴訟や法的紛争に対応するためにかかる費用の総称で、弁護士報酬、訴訟費用、調停費用、和解交渉費用などが含まれます。D&O保険では訴訟の勝敗にかかわらず補償対象となるため、勝訴した場合でも弁護士費用の自己負担を避けることができます。
D&O保険損害賠償責任
(そんがいばいしょうせきにん)
他人の身体にケガを負わせたり財物を壊したりした場合に、その損害を金銭で賠償する法的責任のこと。民法の不法行為(第709条)や債務不履行(第415条)を根拠とし、自転車事故や水漏れなど日常生活でも発生します。この責任に備える保険が賠償責任保険です。
基本用語損害保険
(そんがいほけん)
偶然の事故や災害によって生じた損害を補償する保険の総称です。実際の損害額に応じて保険金が支払われる「実損払い方式」が特徴で、保険業法上は「第二分野」に分類されます。自動車保険、火災保険、傷害保険、個人賠償責任保険など幅広い商品があり、損害保険会社のみが取り扱えます。
保険の種類短期料率
(たんきりょうりつ)
損害保険を保険期間の途中で解約した場合に、返還保険料を算出するために用いる料率表のこと。既経過期間に応じた係数が段階的に設定されており、月割計算よりも返還額が少なくなるのが特徴です。「短期率」とも呼ばれます。
保険料・費用超過保険
(ちょうかほけん)
超過保険とは、保険金額が保険の対象の実際の価値(保険価額)を超えている状態のことです。超過部分の保険金は支払われず保険料が無駄になるため、保険法では善意無重過失の契約者に超過部分の取消権を認めています。
契約・手続き長期修繕計画
(ちょうきしゅうぜんけいかく)
マンションの建物や設備の劣化に備え、大規模修繕工事の時期・内容・概算費用を長期的にまとめた計画書のこと。国土交通省のガイドラインでは30年以上の計画期間が推奨されており、修繕積立金の算出根拠や火災保険料にも影響します。
契約・手続き通知義務
(つうちぎむ)
保険契約後に住所変更や建物の増改築など契約内容に関わる変更が生じた場合、保険会社へ速やかに届け出る義務のこと。告知義務が契約時の申告義務であるのに対し、通知義務は契約期間中の変更報告義務です。違反すると契約解除や保険金不払いにつながる場合があります。
契約・手続きD&O保険(会社役員賠償責任保険)
(でぃーあんどおーほけん)
会社の役員(取締役、監査役、執行役員など)が業務上の判断や行為によって損害賠償責任を負った場合に、損害賠償金や弁護士費用などの争訟費用を補償する保険のこと。D&OはDirectors and Officersの略で、上場・非上場を問わず加入でき、保険料は会社が負担するのが一般的です。
D&O保険電気的機械的事故特約
(でんきてききかいてきじことくやく)
建物に付属する電気設備や機械設備が、ショート・過電流・機械の焼付けなどの突発的な事故で損害を受けた場合に補償する火災保険の特約。落雷による故障は基本補償でカバーされるため、本特約は落雷以外の電気的・機械的事故が対象です。
特約盗難
(とうなん)
火災保険における盗難とは、空き巣や強盗などによって建物や家財に生じた損害を補償する保険事故のこと。窓ガラスやドアの破壊といった建物の損壊、家財の窃取に加え、現金は1事故あたり20万円、預貯金証書は200万円を上限に補償されます。敷地内での被害が対象で、置き引きや詐欺、自動車の盗難は補償されません。
保障・給付特約
(とくやく)
特約とは、保険の主契約に付加して補償(保障)内容を追加・変更するオプション契約のことです。損害保険では普通保険約款を補完する特約条項として、生命保険では主契約に組み合わせる追加保障として機能します。特約だけでは契約できず、主契約が消滅すると特約も消滅します。
基本用語内装造作
(ないそうぞうさく)
テナントが自費で施工した内装や設備(壁・天井・床・照明・空調など)を指す用語。建物本体とは区別され、火災保険では「設備・什器等」として別途保険をかける必要があります。退去時の原状回復義務にも深く関わるため、賃貸借契約での取り扱いを事前に確認しておくことが重要です。
基本用語ハザードマップ
(はざーどまっぷ)
自治体が作成する災害リスクの予測地図。洪水、土砂災害、津波、高潮などの浸水想定区域や危険箇所を地図上に示したもので、火災保険の水災補償の要否判断や、2024年から導入された水災料率の5段階区分の基礎資料として活用されています。国土交通省のハザードマップポータルサイトで全国の情報を確認できます。
基本用語破損・汚損
(はそん・おそん)
日常生活における不測かつ突発的な事故で建物や家財が壊れたり汚れたりする損害のこと。火災保険の補償項目の一つで、子どもが壁に穴を開けた、家具を倒して床を傷つけたなどのケースが対象になります。
保障・給付半損(大半損・小半損)
(はんそん)
地震保険における損害認定区分のうち、全損と一部損の間に位置する損害の程度を示す用語。2017年1月の制度改定で従来の「半損」が「大半損」と「小半損」に細分化され、大半損は保険金額の60%、小半損は30%が支払われます。建物の主要構造部の損害割合や焼失・流失した床面積割合に基づいて判定されます。
保障・給付被保険者
(ひほけんしゃ)
被保険者とは、保険の補償・保障の対象となる人のことです。損害保険では補償を受け保険金の支払先となる人を、生命保険ではその人の生死・病気・ケガが保険の対象となっている人を指します。契約者や受取人とは役割が異なり、同一人物の場合もあれば別人の場合もあります。
基本用語飛来・落下・衝突
(ひらい・らっか・しょうとつ)
建物の外部から物体が飛んできたり、落ちてきたり、ぶつかってきたりして建物や家財に損害を与えること。火災保険の補償項目の一つで、車両の飛び込みや飛び石による窓ガラスの破損、建設現場からの落下物による損害などが補償対象です。風が原因の場合は風災補償が適用されるため、損害の原因によって補償区分が異なります。
保障・給付風災
(ふうさい)
台風、竜巻、暴風などの風による建物や家財への損害のこと。火災保険では「風災・雹災・雪災」として基本補償に含まれるのが一般的で、屋根瓦の飛散や窓ガラスの破損などが補償対象です。免責金額の設定や築年数によって補償条件が変わる場合があります。
保障・給付フォレンジック調査
(ふぉれんじっくちょうさ)
サイバー攻撃を受けたパソコンやサーバーを専門的に分析し、攻撃の経路・被害範囲・情報漏洩の有無を特定するデジタル鑑識調査のこと。パソコン1台あたり約100万円の費用がかかり、サイバー保険の費用項目の中で最も高額になることが多いです。
サイバー保険不測かつ突発的な事故
(ふそくかつとっぱつてきなじこ)
火災保険の補償項目「破損・汚損」の対象となる事故の要件を指す用語。予測できなかった偶然の事故であること、事故の原因と発生日が明確であること、同一内容の事故が繰り返されていないことの3つを満たす事故が該当します。
保障・給付物件の分類
(ぶっけんのぶんるい)
火災保険における建物の使用用途による区分のこと。住宅物件・一般物件・工場物件・倉庫物件の4つに分類され、物件種別ごとに加入できる保険商品、保険料の算出方法、補償内容が異なります。契約時に正しい物件種別を申告することが求められます。
基本用語弁護士費用特約
(べんごしひようとくやく)
法的トラブルが発生した際に、弁護士への相談費用や報酬、訴訟費用などを保険金として補償する特約。火災保険や自動車保険に付加でき、補償限度額は1事故につき300万円程度が一般的です。被害者となり自力で示談交渉が必要な場面で役立ちます。
特約保険
(ほけん)
保険とは、多くの人が保険料を出し合い、事故・病気・災害などが起きた際に保険金を受け取れる相互扶助の仕組みです。大数の法則や収支相等の原則に基づき運営され、生命保険・損害保険・第三分野保険に分類されます。
基本用語保険価額
(ほけんかがく)
保険価額とは、保険の対象(建物・家財など)を金銭的に評価した金額のことです。損害保険において保険金額を設定する際の基準となり、保険事故が発生した場合に被保険者が被りうる損害の最高見積額を意味します。
保険料・費用保険期間
(ほけんきかん)
保険会社が保険金を支払う責任を負う期間のこと。この期間内に保険事故が発生した場合に補償・保障を受けられます。火災保険は2022年10月以降最長5年、地震保険も最長5年、生命保険には定期型と終身型があり、保険の種類によって設定できる期間が異なります。
基本用語保険金
(ほけんきん)
保険事故が発生した際に、保険会社から被保険者や受取人に支払われるお金のこと。生命保険では契約時に定めた金額が支払われる定額払いが基本で、損害保険では実際の損害額に応じた実損払いが原則となります。
基本用語保険金請求
(ほけんきんせいきゅう)
事故や災害などの保険事故が発生した際に、保険契約者や被保険者、保険金受取人が保険会社に対して保険金の支払いを求める手続きのことです。必要書類を揃えて保険会社に提出し、審査を経て保険金が支払われます。保険法第95条により請求権の時効は3年と定められています。
契約・手続き保険契約者
(ほけんけいやくしゃ)
保険会社と保険契約を締結し、保険料の支払い義務を負う人のこと。契約上の当事者として解約権や契約変更権などの権利を持つ一方、告知義務・通知義務・保険料支払義務といった義務も負います。被保険者や保険金受取人と同一人の場合も、異なる場合もあります。
基本用語保険証券
(ほけんしょうけん)
保険証券とは、保険契約の成立後に保険会社から契約者へ交付される書面で、証券番号・契約者名・被保険者名・保険金額・保険期間・補償内容などの契約情報が記載されています。保険法により保険会社には交付義務があり、契約内容の確認や保険金請求時に重要な役割を果たします。
契約・手続き保険の対象
(ほけんのたいしょう)
火災保険において補償の対象となる物のこと。住宅向けでは「建物」と「家財」に大別され、それぞれ別々に契約します。建物には本体のほか門・塀・物置や建付品が含まれ、家財には家具・家電・衣類などの生活用動産が含まれます。
基本用語保険料
(ほけんりょう)
保険契約者が保険会社に対して支払うお金のこと。純保険料と付加保険料で構成され、生命保険では3つの予定率(予定死亡率・予定利率・予定事業費率)をもとに算出されます。損害保険では大数の法則に基づき、合理性・妥当性・公平性の3原則が求められます。
基本用語保険料控除
(ほけんりょうこうじょ)
生命保険料や地震保険料を支払った場合に所得税や住民税の負担が軽くなる制度です。生命保険料控除は一般・介護医療・個人年金の3区分で所得税最大12万円、地震保険料控除は最大5万円の所得控除が受けられます。年末調整または確定申告で申請します。
税金・控除満期
(まんき)
保険契約において、あらかじめ定められた保険期間が終了する時点のこと。満期を迎えると補償・保障が終了するため、契約の更新・乗り換え・解約のいずれかを選択する必要があります。火災保険では2022年10月以降、最長契約期間が5年に短縮されたため、満期の到来頻度が高まっています。
契約・手続き水濡れ
(みずぬれ)
給排水設備の事故や上の階からの漏水など、建物内部の配管トラブルによる水損害のこと。自然災害が原因の「水災」とは区別され、火災保険では別の補償項目として扱われます。マンションではほぼ必須の補償です。
保障・給付明記物件
(めいきぶっけん)
火災保険の家財補償において、契約時に保険証券へ明記しなければ補償されない高額な物品のこと。1個または1組の価額が30万円を超える貴金属、宝石、書画、骨董品、美術品、稿本、設計書などが該当し、地震保険では補償の対象外となります。
契約・手続き免責金額
(めんせききんがく)
火災保険や自動車保険などの損害保険で、保険金が支払われる際に損害額から差し引かれる自己負担額のこと。契約時に設定する金額で、免責金額を高くするほど保険料は安くなりますが、少額の損害では保険金を受け取れなくなります。
保険料・費用もらい火
(もらいび)
隣家など近隣で発生した火災が延焼し、自宅の建物や家財に損害を受けること。日本では失火責任法により、火元に重大な過失がない限り被害者は損害賠償を請求できないため、もらい火の被害に備えるには自分自身で火災保険に加入しておくことが不可欠です。
基本用語家賃収入補償特約
(やちんしゅうにゅうほしょうとくやく)
火災や自然災害などの事故により賃貸物件が損害を受け、入居者が住めなくなった復旧期間中の家賃収入の損失を補償する火災保険のオプション特約。賃貸経営を行う大家やオーナーにとって、ローン返済や固定資産税の支払いが続く中で家賃が途絶えるリスクに備える重要な補償です。
特約約款
(やっかん)
約款とは、保険契約の詳細な条件や権利義務を定めた文書です。すべての契約者に共通する基本条件を記載した普通保険約款と、個別の補償を追加・変更する特別約款(特約)で構成され、免責事項や保険金の支払条件などが規定されています。
契約・手続き床上浸水
(ゆかうえしんすい)
居住部分の床面を超える浸水、または地盤面から45cmを超える浸水のこと。火災保険の水災補償における保険金支払条件の一つで、床上浸水や再調達価額の30%以上の損害に該当すれば保険金を受け取れます。床下浸水は水災補償の支払条件を満たさないため原則として補償対象外です。
保障・給付落雷
(らくらい)
雷が建物や電気設備に直撃、または近くに落ちて異常電流(雷サージ)が発生し、建物や家電製品に損害を与える現象のこと。火災保険では「火災・落雷・破裂爆発」としてほぼ全商品の基本補償に含まれており、建物の損壊から家電の故障まで幅広く補償されます。
保障・給付ランサムウェア
(らんさむうぇあ)
感染したパソコンやサーバーのデータを暗号化して使用不能にし、復旧と引き換えに身代金(ランサム)を要求する悪意あるソフトウェアのこと。近年は無差別攻撃が主流で、中小企業の被害が急増しています。サイバー保険の主要な補償対象です。
サイバー保険罹災証明書
(りさいしょうめいしょ)
災害によって住家が受けた被害の程度を市区町村が証明する公的書類です。災害対策基本法第90条の2に基づき、全壊から一部損壊までの6段階で被害を認定します。被災者生活再建支援金の申請や税金の減免など、各種支援制度を利用する際に必要となります。
契約・手続き臨時費用保険金
(りんじひようほけんきん)
火災保険の費用保険金の一つで、火災や自然災害により損害保険金が支払われる際に、損害保険金とは別に追加で受け取れるお金のこと。支払額は損害保険金の10〜30%程度で、ホテル代や引越し費用など使途に制限がなく、被災後の臨時出費に幅広く活用できます。
保障・給付類焼損害特約
(るいしょうそんがいとくやく)
自宅の火災が近隣に延焼した際、相手方の火災保険では復旧費用が不足する場合にその差額を補償する特約。失火責任法により法的責任がなくても、近隣への道義的な備えとして活用されています。
特約