保険料・費用(たんきりょうりつ)

短期料率とは

一言でいうと

損害保険を保険期間の途中で解約した場合に、返還保険料を算出するために用いる料率表のこと。既経過期間に応じた係数が段階的に設定されており、月割計算よりも返還額が少なくなるのが特徴です。「短期率」とも呼ばれます。

短期料率とは

短期料率(たんきりょうりつ)は、損害保険の契約を保険期間の途中で解約するときに、返還保険料を計算するために使われる料率です。自動車保険や火災保険などを年払い(一括払い)で契約している場合に適用されます。「短期率」と略されることもあります。

保険会社は契約の引受時に審査や書類作成などの事務コストを負担しており、その費用は契約期間の長短にかかわらず一定額が発生します。短期料率にはこうした経費が反映されているため、単純な日割り計算よりも返還額が少なくなります。

返還保険料の計算式

返還保険料 = 年間保険料 x(1 - 既経過期間に対応する短期料率)

たとえば年間保険料60,000円の契約を3か月以内に解約した場合、短期料率45%を適用すると返還保険料は60,000円 x(1 - 0.45)= 33,000円です。月割りなら45,000円が返還されるため、12,000円の差が生じます。

短期料率表(7日〜12か月)

既経過期間短期料率返還率の目安
7日まで10%90%
15日まで15%85%
1か月まで25%75%
2か月まで35%65%
3か月まで45%55%
4か月まで55%45%
5か月まで65%35%
6か月まで70%30%
7か月まで75%25%
8か月まで80%20%
9か月まで85%15%
10か月まで90%10%
11か月まで95%5%
12か月まで100%0%

6か月を超えると返還率は30%以下に低下し、11か月超では返還保険料はゼロです。保険会社や商品によって料率が異なる場合があるため、正確な金額は契約先に確認してください。

月割計算との違い

比較項目短期料率月割計算
主な適用場面年払い(一括払い)の中途解約月払いの中途解約
計算の仕組み経過期間に応じた料率表を適用未経過月数に応じた比例計算
事務コストの反映ありなし
返還保険料の額月割計算より少ない短期料率より多い

月割計算では「年間保険料 x 未経過月数 / 12」で算出されます。6か月時点で比較すると、月割計算は30,000円の返還に対して短期料率では18,000円にとどまります。

年払い解約の注意点

日本損害保険協会は、保険期間の途中で解約しても残り期間分の保険料がすべて返還されるわけではないと案内しています。更新時期が近い場合は満期まで継続するほうが有利です。一方、解約が避けられないときは早めの手続きで返還額を多く確保できます。

途中解約の可能性がある場合は、月払いにしておくと短期料率の適用を避けられます。ただし月払いは年払いより総額がやや高くなるため、支払総額と解約リスクのバランスで判断してください。

参考文献

  1. 日本損害保険協会 - 損害保険の契約について - 損害保険契約の解約と返還保険料の基本的な仕組み
  2. 日本損害保険協会 - そんぽのホント(契約内容の変更・解約) - 解約時に保険料が全額返還されない点についての解説
  3. 損保ジャパン - 解約返還保険料の計算方法 - 月割短期率を用いた返還保険料の算出方法
  4. 損害保険料率算出機構 - 保険料率の算出 - 損害保険料率の算出根拠と基本原則