保険料・費用(さいちょうたつかがく)

再調達価額とは

一言でいうと

保険の対象と同等の建物や家財を新たに建築・購入するために必要な金額のこと。「新価」とも呼ばれ、火災保険の保険金額を設定する基準として広く使われています。中古住宅でも築年数で減額せず、同じ建物を今建てたらいくらかかるかで評価するため、万が一の際に建て直し費用を十分に確保できます。

再調達価額とは

再調達価額とは、保険の対象となる建物や家財と同等のものを、現時点で新たに建築または購入するために必要な金額のことです。「新価(しんか)」とも呼ばれます。

火災保険の保険金額は、この再調達価額を基準に設定するのが現在の標準です。中古住宅でも築年数で減額せず、同じ建物を今建てたらいくらかかるかで評価するため、全焼時でも建て直し費用を十分に確保できます。

再調達価額と時価の違い

火災保険の保険価額を評価する方法には、再調達価額と時価の2種類があります。

項目再調達価額(新価)時価
定義同等の建物を新築する費用再調達価額から経年減価額を差し引いた金額
経年劣化の扱い反映しない使用年数に応じて差し引く
築20年・再調達価額2,500万円の例2,500万円1,900万円程度
全損時の補償建て直し費用を十分に確保できる建て直し費用が不足する可能性がある
保険料の水準時価基準よりやや高い比較的安い
現在の主流現在販売されている商品の標準古い契約に多い

時価は「再調達価額 - 経年減価額」で算出されます。築年数が長いほど減価額が大きくなり、時価契約では全損時に建て直し費用が不足するリスクが高まります。現在の火災保険では再調達価額ベースの実損払い方式が主流です。

再調達価額の算出方法

建物の再調達価額を算出する方法は主に2つあります。

年次別指数法

新築時の建築価額がわかっている場合に使う方法です。新築時の費用に物価変動を反映する係数(年次別指数)を掛けて、現在の価額を算出します。

計算式: 再調達価額 = 新築時の建築価額 x 年次別指数

たとえば、2005年に3,000万円で新築した木造住宅の年次別指数が1.37なら、再調達価額は4,110万円です。建物の個別性を反映しやすく、損保各社が推奨しています。

新築費単価法

新築時の建築価額がわからない場合に使う方法です。構造種別や地域に応じた1平方メートルあたりの新築費単価に、延床面積を掛けて算出します。

計算式: 再調達価額 = 新築費単価(1平方メートルあたり) x 延床面積

中古住宅の購入者など、新築当時の費用が不明な場合に広く用いられます。

保険金額の適正な設定

保険金額は再調達価額と同額に設定するのが基本です。保険金額が再調達価額を大きく下回る「一部保険」の状態になると、損害が発生しても保険金が比例的に減額され、実際の損害額を十分にカバーできない可能性があります。

逆に保険金額が再調達価額を超える「超過保険」の状態では、超過分の保険料が無駄になります。損害保険は実際の損害を補填する仕組みであるため、再調達価額を超えた保険金は支払われません。

建築費上昇と評価額の見直し

近年は建築資材や人件費の高騰により住宅の建築費が上昇しており、再調達価額も連動して上がっています。契約時に適正だった保険金額が、数年後には建て直し費用に対して不足する一部保険の状態になっていることがあります。

契約更新や満期のタイミングで、保険金額が現在の再調達価額に見合っているかを確認し、必要に応じて見直すことが大切です。

参考文献

  1. 日本損害保険協会 - 損害保険Q&A 火災保険 問55 - 再調達価額と時価の定義、保険金額の設定方法
  2. 損保ジャパン - 保険金額の設定方法 - 年次別指数法と新築費単価法の解説、評価額の見直し
  3. 日本損害保険協会 - 火災保険のしくみ - 再調達価額と時価の比較、補償の仕組み
  4. 損保ジャパン - 再調達価額と新価の意味 - 再調達価額と新価の公式な定義