基本用語(ほけんりょう)

保険料とは

一言でいうと

保険契約者が保険会社に対して支払うお金のこと。純保険料と付加保険料で構成され、生命保険では3つの予定率(予定死亡率・予定利率・予定事業費率)をもとに算出されます。損害保険では大数の法則に基づき、合理性・妥当性・公平性の3原則が求められます。

保険料とは

保険料とは、保険契約者が保険会社に対して支払うお金のことです。保険の保障(補償)を受けるための対価として、毎月・毎年などの周期で、あるいは一括で支払います。保険料は契約時に定められた基礎率(予定率)をもとに計算されており、その構成や算出方法は生命保険と損害保険で異なります。

保険料の構成要素

保険料は大きく「純保険料」と「付加保険料」の2つで構成されています。

構成要素役割
純保険料将来の保険金・給付金の支払いに充てられる部分。生命保険では予定死亡率と予定利率をもとに算出される
付加保険料保険会社の運営費用(人件費・事務費・広告費・代理店手数料など)に充てられる部分。予定事業費率をもとに算出される

損害保険でも同様に純保険料と付加保険料で構成されますが、純保険料は事故の発生頻度や損害額など過去の大量のデータに基づき、保険数理の手法を用いて算出されます。

3つの予定率(生命保険)

生命保険の保険料は、以下の3つの予定率に基づいて計算されます。

予定死亡率

過去の統計データ(生命表)から算出した、年齢・性別ごとの死亡率の予測値です。この率をもとに、純保険料のうち将来の保険金支払いに必要な「危険保険料」部分が決まります。

予定利率

保険会社が契約者から預かった保険料を運用して得られると見込む利回りです。予定利率が高いほど運用益で保険料を割り引けるため、契約者が支払う保険料は安くなります。逆に低金利の環境では予定利率が下がり、保険料は上がる傾向にあります。

予定事業費率

保険会社が事業を運営するために必要な費用(新契約の募集費用、保険料の収納費用、契約の維持管理費用など)の見込みに基づく率です。主に付加保険料の算出に用いられます。

配当金の仕組み(三利源)

保険料は予定率に基づいて計算されますが、実際の経営結果が予定どおりになるとは限りません。予定と実績の差によって剰余金が生じた場合、その一部が配当金として契約者に還元されることがあります。この剰余金の3つの発生源を「三利源」と呼びます。

  • 死差益(危険差益): 予定死亡率より実際の死亡率が低かった場合に生じる利益
  • 利差益: 予定利率より実際の運用利回りが高かった場合に生じる利益
  • 費差益: 予定事業費率より実際の事業費が少なかった場合に生じる利益

有配当保険では毎年の決算時にこの三利源を集計し、剰余が生じれば配当金として分配します。一方、無配当保険はその分あらかじめ保険料が割安に設定されています。

損害保険の保険料

損害保険の保険料は、損害保険料率算出機構が算出する「参考純率」を基礎として、各保険会社が独自に決定します。料率の算出にあたっては、法律により以下の3つの原則が定められています。

  1. 合理的であること: 十分な量のデータに基づき、保険数理の手法で科学的に算出されていること
  2. 妥当であること: 将来の保険金支払いに対して過不足のない水準であること
  3. 不当に差別的でないこと: リスクの実態に基づいた適切な区分と水準が設定されていること

また「大数の法則」(大量のデータを集めると一定の法則性が見出せる原則)と「収支相等の原則」(純保険料の総額と保険金の総額が等しくなる原則)が、適正な料率算出の基盤となっています。

保険料に影響する要素

要素影響
年齢年齢が高いほどリスクが上がり、保険料は高くなる傾向
性別統計的な死亡率・事故率の違いにより異なる場合がある
健康状態持病や既往症があると保険料が高くなることがある
職業危険度の高い職業は保険料が高く設定される場合がある
保障内容保障(補償)が手厚いほど保険料は高くなる
保険期間長期間の保障ほど保険料は高くなる
払込方法月払いより年払い・一時払いのほうが総額は安くなる

参考文献

  1. 生命保険文化センター - 保険料の仕組み - 純保険料・付加保険料の構成と3つの予定率の解説
  2. 生命保険協会 - 保険料と配当金の仕組み - 三利源と配当金の仕組みの詳細
  3. 日本損害保険協会 - 損害保険料の仕組みについて - 損害保険料の構成と算出の考え方
  4. 損害保険料率算出機構 - 保険料率の算出 - 料率算出の3原則・大数の法則・収支相等の原則