火災保険の控除証明書を再発行する方法|マイページ手続きと地震保険料控除
この記事のポイント
火災保険の控除証明書の再発行方法、保険会社のマイページでの手続き、地震保険料控除の仕組みと上限額、年末調整での提出方法を専門家が解説します。
年末調整の時期になると「火災保険の控除証明書が届かない」「控除証明書を紛失してしまった」という相談が増えます。また「火災保険料は年末調整で控除できるの?」という質問も多く寄せられます。
結論として、火災保険料自体は所得控除の対象ではなく、控除対象になるのは地震保険料のみで、控除証明書の再発行は保険会社のマイページから簡単に手続きできます。この記事では、控除証明書の再発行方法、マイページでの手続き、地震保険料控除の仕組みと上限額、年末調整での提出方法を専門家への取材をもとに解説します。

火災保険料と地震保険料の控除の違い
まず「何が控除の対象になるのか」を正確に理解しておきましょう。
控除対象になるのは地震保険料のみ
多くの方が「火災保険に入っているから控除が受けられる」と誤解していますが、実際には火災保険料は所得控除の対象ではありません。
| 保険料の種類 | 控除対象 |
|---|---|
| 火災保険料 | 対象外 |
| 地震保険料 | 対象(地震保険料控除) |

なぜ火災保険料は控除対象にならないのですか?
以前は火災保険料も損害保険料控除として控除対象でしたが、2007年(平成19年)の税制改正で損害保険料控除が廃止され、代わりに地震保険料控除が創設されました。地震への備えを税制面から支援するという政策目的があります。
地震保険料控除の上限額
地震保険料控除の控除額は以下のとおりです。
| 税金の種類 | 控除上限額 |
|---|---|
| 所得税 | 最大50,000円 |
| 住民税 | 最大25,000円 |
控除証明書の届く時期と届かない場合
控除証明書は年末調整や確定申告に必要な重要書類です。
控除証明書が届く時期
地震保険に加入している場合、保険会社から毎年10月頃に「地震保険料控除証明書」が郵送されます。この証明書は年末調整や確定申告の際に必要になります。
届かない場合の対処法
控除証明書が届かない、または届いたが紛失してしまった場合の対処法を解説します。
- 保険会社のマイページにログインして電子証明書をダウンロードする
- マイページから控除証明書の再発行を申請する
- 保険会社のお客様窓口に電話で再発行を依頼する
- 加入している保険の代理店に相談する

保険の契約が年の途中からの場合、控除証明書は届きますか?
年の途中で地震保険に加入した場合でも、その年に支払った地震保険料は控除の対象になります。ただし、契約時期によっては初年度の控除証明書の発行が遅れることがあります。契約した代理店または保険会社に確認してください。
マイページでの控除証明書再発行手続き
保険会社のマイページを活用すれば、控除証明書の再発行は簡単にできます。
マイページでできること
マイページで行える主な手続きは以下のとおりです。
- 控除証明書の再発行(電子データのダウンロードも含む)
- 契約内容の確認
- 住所・連絡先の変更
- 保険金請求の手続き
- 保険証券の再発行依頼
マイページの登録方法
マイページの登録は、各保険会社のWebサイトから行えます。
- 保険会社のWebサイトにアクセスする
- マイページ(契約者専用ページ)の新規登録メニューを選択する
- 保険証券番号と個人情報を入力する
- IDとパスワードを設定する
- 登録完了後、各種手続きが可能になる

年末調整での控除証明書の提出方法
控除証明書を実際に年末調整で提出する際の手順を解説します。
年末調整での手順
- 勤務先から配布される「給与所得者の保険料控除申告書」を受け取る
- 「地震保険料控除」の欄に保険会社名、保険の種類、保険期間、保険料を記入する
- 保険会社から届いた控除証明書を添付する
- 勤務先の提出期限までに申告書と証明書を提出する
確定申告で控除を受ける場合
会社員以外の方や、年末調整で控除し忘れた場合は確定申告で地震保険料控除を申告できます。
- 確定申告書の「地震保険料控除」欄に保険料を記入する
- 控除証明書を添付する(電子申告の場合は提出省略可能だが5年間保管が必要)
法人・個人事業主の場合の取り扱い
法人や個人事業主の場合は、火災保険料の取り扱いが異なります。
法人の場合
法人が支払う火災保険料は、原則として全額を損金(経費)として計上できます。これは地震保険料控除とは別の仕組みです。
個人事業主の場合
個人事業主の方は、事業用物件の火災保険料は原則として事業の経費として計上できます。自宅兼事務所の場合は、事業使用割合に応じて按分して計上します。
- 事業用物件の火災保険料: 全額経費計上可能
- 自宅兼事務所: 事業使用割合に応じて按分
- 地震保険料: 事業経費とは別に所得控除も選択可能
控除証明書に関するよくあるトラブルと対処法
控除証明書に関して発生しやすいトラブルと対処法をまとめます。
証明書の記載内容が間違っている場合
保険証券の契約者名や住所が変更されていないと、控除証明書にも旧情報が記載されてしまいます。住所変更や氏名変更があった場合は、保険会社に早めに届け出てください。
複数の地震保険に加入している場合
建物と家財でそれぞれ別の地震保険に加入している場合、それぞれから控除証明書が届きます。両方の保険料を合算して控除申告が可能ですが、控除上限額は変わりません。
保険料を一括払いしている場合
5年分の保険料を一括で支払った場合、控除証明書には1年あたりの保険料額が記載されます。一括払い総額ではなく、各年に按分された金額が控除対象となります。
火災保険の契約期間については火災保険の契約期間で詳しく解説しています。
この記事のまとめ
- 火災保険料は所得控除の対象にならず、控除対象は地震保険料のみ
- 地震保険料控除の上限は所得税50,000円、住民税25,000円
- 控除証明書は毎年10月頃に保険会社から郵送される
- 控除証明書の再発行は保険会社のマイページから簡単にできる
- マイページではその他にも契約確認、住所変更などの手続きが可能
- 年末調整で提出し忘れても確定申告で控除を受けられる
- 法人の火災保険料は原則として全額損金計上、個人事業主は事業割合で按分
- 保険料一括払いの場合は1年分に按分された金額が控除対象
よくある質問
火災保険の控除証明書はどうやって再発行できますか?
ほとんどの大手保険会社ではマイページからオンラインで再発行手続きができます。IDとパスワードでログインし、控除証明書の再発行メニューから手続きが可能です。マイページを利用していない場合は、保険会社のお客様窓口や代理店に電話で依頼することもできます。
火災保険料は年末調整で控除できますか?
火災保険料自体は所得控除の対象にはなりません。控除の対象になるのは地震保険料のみです。地震保険に加入している場合のみ、地震保険料控除として年末調整や確定申告で控除を受けることができます。
地震保険料控除の上限額はいくらですか?
所得税では最大50,000円、住民税では最大25,000円が控除されます。実際に支払った地震保険料の全額(上限まで)が控除対象です。
控除証明書が届かない場合はどうすればよいですか?
通常、控除証明書は毎年10月頃に保険会社から郵送されます。届かない場合はマイページで確認するか、保険会社のお客様窓口に問い合わせてください。会社への提出期限に間に合わない場合は、早めに再発行を依頼しましょう。
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