マンションの水害対策|内水氾濫リスクと1階住人の備え
この記事のポイント
マンションの水害対策は内水氾濫リスクへの備えが重要です。1階や地下住戸は浸水リスクが高く、止水板の設置や家財の配置工夫、火災保険の水災補償と5段階料率の活用が有効な対策になります。
マンションに住んでいると「上階だから水害は関係ない」と考えがちですが、実際には内水氾濫による下水の逆流や、1階住戸への浸水被害は毎年のように発生しています。
結論として、マンションの水害対策は、内水氾濫リスクを正しく理解した上で、物理的な浸水防止策と火災保険の水災補償を組み合わせて備えることが重要であり、特に1階や地下住戸の住人は浸水想定深の確認と具体的な対策が不可欠です。この記事では、マンションにおける水害リスクの実態、内水氾濫と外水氾濫の違い、階数別の水害リスク、物理的な水害対策、保険による経済的な備え、水害発生時の対応手順まで網羅的に解説します。

マンションにおける水害リスクとは
マンションは鉄筋コンクリート造で堅牢な印象がありますが、水害に対しては木造住宅と同様に被害を受ける可能性があります。特に近年の気候変動による集中豪雨の増加に伴い、マンション住人が水害に遭うケースが増えています。
近年増加するマンションの水害被害
国土交通省の発表によると、日本では1時間あたり50ミリ以上の短時間強雨の発生回数が増加傾向にあります(国土交通省「気候変動を踏まえた水災害対策のあり方について」)。こうした「ゲリラ豪雨」と呼ばれる集中豪雨は、マンションが多い都市部で特に深刻な被害をもたらすことがあります。
都市部の水害リスクが高い理由は以下の通りです。
- アスファルトやコンクリートで地表が覆われ、雨水が地面に浸透しにくい
- 下水道の排水能力を超える降雨量が短時間で発生する
- 地下空間(地下駐車場、地下住戸)に水が流れ込みやすい
- 河川や用水路が暗渠化されており、氾濫の予兆が見えにくい
2019年の台風19号では、東京都世田谷区や川崎市武蔵小杉のタワーマンションが浸水被害を受け、地下の電気設備が損壊して長期間の停電が発生しました。この事例は「マンションだから安心」という認識を覆すものとして大きな注目を集めました。

マンションは頑丈なイメージがあるのですが、水害で具体的にどのような被害を受けるのですか?
マンションが水害を受けやすい立地条件
すべてのマンションが同じように水害リスクを抱えているわけではありません。以下の立地条件に該当するマンションは、特に注意が必要です。
- 河川や用水路の近く(外水氾濫リスク)
- 低地や窪地に建っている(水がたまりやすい)
- 地下住戸や半地下の駐車場がある
- 周辺に大規模な農地や空き地が少なく排水先が限られている
- 過去に浸水被害の記録がある地域
国土交通省の「ハザードマップポータルサイト」で自宅の住所を入力すると、洪水浸水想定区域や内水氾濫の想定区域を確認できます。マンションの購入前はもちろん、すでに住んでいる方も一度は確認しておくことをおすすめします。
内水氾濫と外水氾濫の違い
水害と聞くと「川が氾濫して水があふれる」というイメージを持つ方が多いですが、実際にはマンションで特に注意すべきなのは「内水氾濫」です。この2つの違いを正しく理解することが、効果的な水害対策の第一歩になります。
外水氾濫とは
外水氾濫とは、河川の水位が上昇して堤防を越えたり、堤防が決壊したりして周辺地域に水があふれ出る現象です。テレビのニュースで目にする「洪水」の映像は、多くがこの外水氾濫にあたります。
外水氾濫の特徴は以下の通りです。
- 河川の流域で発生する
- 大量の水が一気に押し寄せる
- 泥水を含むため被害が甚大になりやすい
- ハザードマップで浸水想定区域が明示されている
外水氾濫は発生エリアがある程度予測可能で、ハザードマップに浸水想定区域として表示されています。河川から離れたマンションであれば、外水氾濫のリスクは比較的低いと判断できます。
内水氾濫とは
内水氾濫とは、大量の雨水が下水道や排水路の処理能力を超えて、市街地に水があふれ出る現象です。マンションの住人にとっては、外水氾濫よりもこちらの内水氾濫のほうが身近なリスクと言えます。
内水氾濫の特徴は以下の通りです。
- 河川から離れた場所でも発生する
- 下水道の排水能力を超える豪雨で起こる
- 都市部のアスファルト舗装された地域で発生しやすい
- トイレや排水口から下水が逆流することがある
- ハザードマップに表示されていない場所でも発生する可能性がある

内水氾濫は河川が近くなくても起こるということですか?うちのマンションは川から遠いので安心だと思っていたのですが。
2つの氾濫の比較
外水氾濫と内水氾濫の違いを表にまとめます。
| 項目 | 外水氾濫 | 内水氾濫 |
|---|---|---|
| 原因 | 河川の増水・決壊 | 下水道の排水能力超過 |
| 発生場所 | 河川流域 | 都市部全般 |
| 予測可能性 | 比較的高い | 低い(突発的) |
マンションの水害対策を考える際は、外水氾濫だけでなく内水氾濫のリスクも含めて検討する必要があります。特に、近年の集中豪雨は従来の下水道設計時の想定雨量を超えるケースが増えており、「今まで浸水したことがないから大丈夫」とは言えない状況になりつつあります。
近年、気候変動に伴い、短時間に集中的な降雨が頻発しており、既存の下水道施設の能力を上回る降雨による内水氾濫が増加傾向にあります。
階数別の水害リスク
マンションの水害リスクは、住んでいる階数によって大きく異なります。ただし「高層階だから安心」と言い切れない面もあります。
1階・地下住戸のリスク
マンションの水害で最も深刻な被害を受けるのは、1階と地下住戸です。
1階住戸の主なリスクは以下の通りです。
- 床上浸水による家財の損害
- 壁紙やフローリングの張り替えが必要になる
- 電気配線の損傷によるショートや漏電の危険
- 泥水の浸入による衛生環境の悪化
- カビの発生による健康被害
地下住戸がある場合は、さらに深刻な被害が想定されます。地下への浸水は排水が困難で、水位が急速に上昇するため、人命に関わる危険もあります。
2階以上のリスク
2階以上に住んでいる場合、床上浸水の直接的なリスクは低くなります。しかし、水害による間接的な影響は見過ごせません。
- 地下の電気設備が浸水して停電が発生する
- 給水ポンプが停止して断水する
- エレベーターが使えなくなる
- 1階のエントランスが浸水して外出困難になる
- 内水氾濫で下水が逆流し、低層階のトイレから汚水が溢れる
2019年の台風19号で浸水被害を受けた武蔵小杉のタワーマンションでは、地下の電気室が浸水したことにより、上層階を含む建物全体が停電・断水に見舞われました。復旧には数週間を要し、住民は長期間にわたって不便な生活を強いられました。
階数別リスクの整理
| 階数 | 直接浸水リスク | 間接的な影響 |
|---|---|---|
| 地下・1階 | 高い | 高い |
| 2階から3階 | 低い(想定深による) | 高い |
| 4階以上 | ごく低い | 中程度から高い |
マンションの水害対策は、自分の住戸が直接浸水するリスクだけでなく、建物全体の機能維持という観点からも考える必要があります。管理組合として取り組むべき対策と、個人として備えるべき対策の両面が求められます。
マンションの物理的な水害対策
水害の被害を最小限に抑えるためには、事前の物理的な対策が重要です。管理組合として取り組む対策と、個人でできる対策に分けて解説します。
管理組合としての対策
マンション全体の水害対策は管理組合が中心となって進めます。
管理組合が検討すべき主な対策は以下の通りです。
- 止水板の設置(エントランスや地下駐車場の入口)
- 排水ポンプの設置と定期点検
- 電気設備の高所移設(可能であれば地上階以上へ)
- 排水管の逆流防止弁の設置
- 防災マニュアルの作成と住民への周知
- 土のうや水のうの備蓄
特に、地下に電気室がある築古マンションでは、電気設備の移設を検討することが重要です。移設が難しい場合は、止水板の設置や防水扉への交換で浸水を防ぐ対策が現実的です。
マンションの防災計画においては、地震対策だけでなく風水害対策も含めた総合的な計画の策定が求められます。特に低地や河川近くのマンションでは、止水板の設置や電気設備の浸水対策が重要な課題です。
個人でできる水害対策
管理組合の対策とは別に、個人の住戸でも以下の水害対策が可能です。
1階や地下住戸にお住まいの方が特に実施すべき対策は以下の通りです。
- 貴重品や重要書類を高い位置に保管する
- 家電製品をできるだけ高い台の上に設置する
- 排水口に逆流防止弁を取り付ける(ホームセンターで購入可能)
- 簡易止水板や防水シートを準備しておく
- 浸水時に使える長靴やゴム手袋を常備する
- 防災リュックに貴重品リストを入れておく
2階以上にお住まいの方も、以下の対策をしておくと安心です。
- 飲料水は1人あたり1日3リットルを3日分以上備蓄する
- 非常食、携帯トイレ、懐中電灯を準備する
- スマートフォンのモバイルバッテリーを用意する
- 避難経路と避難場所を家族で確認しておく
マンションの1階に住んでいる場合は、家財保険の補償額を十分に設定しておくことも忘れないでください。浸水で家具や家電が全損した場合の買い替え費用は想像以上に高額になることがあります。
自然災害への備えについて詳しくは、自然災害への備えチェックリストもあわせてご確認ください。
火災保険の水災補償による備え
物理的な水害対策と並んで重要なのが、火災保険の水災補償による経済的な備えです。水害で被害を受けた場合、修繕費用や家財の買い替え費用は高額になるため、保険でリスクを移転しておくことが合理的です。
水災補償の基本
火災保険の水災補償は、洪水、高潮、土砂崩れなどの水害による損害を補償するものです。マンション住人にとって関係の深い補償内容は以下の通りです。
- 床上浸水による室内の損害(壁紙、フローリング、設備)
- 浸水による家財の損害(家具、家電、衣類など)
- 地盤面から45センチメートル以上の浸水による損害
- 再調達価額(同等品の新規購入費用)での保険金支払い
水災補償の保険金支払い条件として、「床上浸水」または「地盤面から45センチメートル以上の浸水」が一般的な基準となっています。また、損害額が保険価額の一定割合以上に達していることが支払い要件となる保険商品もあります。床下浸水や軽微な冠水だけでは保険金が支払われない点には注意が必要です。支払い要件の詳細は各保険会社の約款をご確認ください。
なお、保険金の支払い方式には「新価実損払い」と「時価払い」があります。新価実損払いは同等の物を新しく購入するための費用が支払われる方式で、時価払いは購入時の金額から経年による減価償却分を差し引いた金額が支払われる方式です。水害で家財が全損した場合は買い替えが必要になりますので、新価実損払いの保険を選んでおくことが重要です。
火災保険の水災加入率は約7割で、約3割の方は水災補償をつけていません。しかし1階にお住まいの方や浸水リスクの高い地域に住んでいる方は、水災補償を外さないことを強くおすすめします。
水災5段階料率制度の仕組み
2024年10月から、火災保険の水災料率に大きな変更がありました。従来は都道府県ごとに一律だった水災の保険料率が、5段階に細分化されたのです。
水災5段階料率の概要は以下の通りです。
| 等地区分 | リスクレベル | 保険料への影響 |
|---|---|---|
| 等地1 | 最も低い | 保険料が安い |
| 等地3 | 中程度 | 従来と同程度 |
| 等地5 | 最も高い | 保険料が高い |
この5段階料率制度は、損害保険料率算出機構が各保険会社から集めたデータをもとに、市区町村よりも細かい単位でリスクを評価して設定しています。同じ都道府県内であっても、エリアによって等地が異なるため、同じマンションの住人でも建物の所在地の郵便番号で料率が決まります。
5段階料率の導入により、特に都道府県内の上げ幅が大きかったのは群馬県です。木造の場合、従来18.1%だった料率が、等地1で12.3%、等地5では27.7%と大きな差が生まれました。一方で東京都は上げ幅が最も小さく、もともと6.3%だった料率が1.3%から19%の範囲に収まっています。このように、地域ごとのリスクに応じた公平な保険料負担が実現されるようになりました。
自分のマンションがどの等地に分類されているかは、保険会社や代理店に問い合わせるか、損害保険料率算出機構の水災等地検索サイトで確認できます。
マンション特有の水災補償の考え方
マンションの場合、専有部分と共用部分で水災補償の考え方が異なります。
個人で加入する火災保険は専有部分(室内の内装、設備、家財)を補償対象とします。1階住戸であれば水災補償は必須と言ってよいでしょう。2階以上であっても、内水氾濫による下水の逆流で被害を受ける可能性はあるため、水災補償の付帯を検討する価値はあります。
共用部分(エントランス、地下駐車場、電気設備など)の水災補償は管理組合が加入する火災保険でカバーします。管理組合の保険に水災補償が付帯されているかどうかは、管理規約や保険証券で確認してください。
マンションの火災保険の基本については、上記のリンク先で詳しく解説しています。
水災補償をつけるべき人の判断基準
水災補償をつけるかどうかの判断は、以下のポイントで検討するとよいでしょう。
水災補償を必ずつけるべきケースは以下の通りです。
- マンションの1階または地下住戸に住んでいる
- ハザードマップの浸水想定区域に該当する
- 水災等地が等地3以上に分類されている
- 過去に周辺地域で浸水被害が発生したことがある
- 地下に電気設備や機械式駐車場がある
水災補償を外すことを検討できるケースは以下の通りです。
- マンションの3階以上に住んでいる
- ハザードマップの浸水想定区域外にある
- 水災等地が等地1に分類されている
- 高台に立地しており周辺に水が集まる地形ではない
ただし、内水氾濫のリスクはハザードマップに反映されていない場合もあるため、完全にリスクがゼロとは言い切れません。保険料との兼ね合いで判断してください。
水害発生時の対応手順
万が一マンションで水害が発生した場合、冷静に対処するために事前に対応手順を知っておくことが重要です。
水害発生前の行動
気象庁から大雨警報や洪水警報が発表された段階で、以下の行動を取りましょう。
- テレビやスマートフォンで最新の気象情報を確認する
- マンションの管理会社からの連絡を確認する
- 1階住戸の方は貴重品を2階以上の知人宅や高い場所へ移動する
- 浴槽に水をためておく(断水に備えて)
- 排水口を養生テープやビニール袋で塞ぐ(逆流防止)
- 地下駐車場に車を置いている場合は早めに高台へ移動する
水害発生中の行動
浸水が始まった場合は、以下の順序で行動します。
- 身の安全を最優先に考える
- 1階住戸の方は上階へ垂直避難する
- 浸水した電気設備には絶対に触れない
- ブレーカーを落とす(安全に操作できる場合のみ)
- 119番(消防)や110番(警察)に救助を要請する(必要な場合)
- マンションの非常放送や管理会社の指示に従う
マンションでは「水平避難」(別の場所に避難する)よりも「垂直避難」(建物の上階に逃げる)が有効なケースが多くあります。鉄筋コンクリート造のマンションは建物の構造強度が高いため、多くの場合、上階への避難で安全を確保しやすいとされています。ただし、被害の規模や状況によっては自治体の指示に従い建物外への避難が必要な場合もあります。
水害発生後の対応
水が引いた後は、以下の手順で復旧と保険請求を進めます。
- 被害状況を写真と動画で記録する(保険請求に必要)
- 浸水の高さがわかるように定規や目印を入れて撮影する
- 管理組合と保険会社にすみやかに連絡する
- 電力会社に連絡して電気設備の安全確認を受ける
- 泥やゴミの除去と消毒を行う
- 罹災証明書の発行を自治体に申請する
保険金の請求にあたっては、以下の書類を準備する必要があります。
- 保険金請求書(保険会社所定の書式)
- 被害状況の写真
- 修理見積書または修理明細書
- 罹災証明書(自治体が発行)
- 被害品のリスト(家財保険の場合)
保険金の請求は、被害発生から3年以内であれば可能です。ただし、時間が経つと被害の因果関係の証明が難しくなるため、できるだけ早めに保険会社へ連絡することが大切です。
なお、保険金の支払いについては、復旧を先に進めていただいても問題ありません。修繕業者に依頼して復旧を進めながら、並行して保険会社への請求手続きを進めるのが一般的な流れです。復旧費用の明細書や請求書が保険金の算定根拠になりますので、業者から受け取った書類は必ず保管しておいてください。
マンションの排水管トラブルなど、水害以外の水関連の被害についても火災保険で対応できるケースがあります。被害を受けた際はまず保険会社や代理店に相談してみてください。

水害に備えるためのチェックリスト
最後に、マンション住人が水害に備えるためのチェックリストを紹介します。
事前準備チェックリスト
日頃からの備えとして、以下の項目を確認しておきましょう。
- ハザードマップで浸水想定区域と浸水想定深を確認した
- マンションの水災等地(5段階料率の等地区分)を確認した
- 火災保険に水災補償が付帯されているか確認した
- 管理組合の火災保険に水災補償が含まれているか確認した
- 非常持ち出し品(防災リュック)を準備した
- 飲料水と非常食を3日分以上備蓄した
- 携帯トイレ、懐中電灯、モバイルバッテリーを準備した
- 家族で避難場所と連絡方法を共有した
- 貴重品と重要書類のリストを作成した
このチェックリストは印刷して冷蔵庫に貼っておくと、いざという時にすぐに確認できます。年に1回、台風シーズン前に家族で見直す習慣をつけておきましょう。
この記事のまとめ
- マンションの水害リスクは内水氾濫による被害が特に重要で、河川から離れた都市部でも発生する
- 1階や地下住戸は床上浸水のリスクが高く、止水板の設置や家財の配置工夫など物理的な対策が必要
- 高層階でも地下電気設備の浸水による停電・断水のリスクがあり、在宅避難の備えが求められる
- 火災保険の水災補償は「床上浸水」または「地盤面から45センチメートル以上の浸水」が保険金支払いの条件
- 2024年10月から水災5段階料率制度が導入され、地域ごとのリスクに応じた保険料設定になった
- 水害発生時は被害状況を写真で記録してから片付けを行い、保険会社にすみやかに連絡する
よくある質問
マンションでも水害の被害を受けることはありますか?
はい、マンションでも水害被害を受けます。特に1階や地下住戸は床上浸水のリスクがあり、内水氾濫(下水道の逆流)によるトイレや排水口からの浸水被害は階数に関係なく発生する可能性があります。また、地下に電気設備があるマンションでは、浸水によって建物全体が停電・断水する事態も起こりえます。
マンションの1階に住んでいますが水害対策として何をすべきですか?
まずハザードマップで浸水想定深を確認してください。物理的な対策としては、止水板や土のうの準備、排水口への逆流防止弁の設置、家電製品を高い台の上に設置する工夫が有効です。保険面では、火災保険の水災補償を必ず付帯し、家財保険の補償額も十分に設定しておきましょう。貴重品や重要書類は防水ケースに入れるか、上階の知人宅に分散保管しておくと安心です。
水災5段階料率とは何ですか?マンションにも関係ありますか?
2024年10月から導入された、水災リスクに応じて保険料率を等地1(低リスク)から等地5(高リスク)の5段階に分ける制度です。従来は都道府県ごとに一律だった水災の保険料率が、郵便番号単位で細分化されました。マンションにも適用され、同じ都道府県内でも住所によって水災の保険料が変わります。リスクが低い地域では保険料が下がる可能性がありますので、自分のマンションの等地区分を確認してみてください。
マンションで水害が起きたらまず何をすべきですか?
まず身の安全を確保し、1階住戸の方は上階への垂直避難を行ってください。浸水した電気設備には絶対に触れないよう注意が必要です。水が引いた後は、片付ける前に被害状況を写真と動画で記録してください。浸水の高さがわかるように撮影しておくと、保険金請求がスムーズに進みます。その後、管理組合と保険会社に連絡し、罹災証明書の発行を自治体に申請しましょう。
関連記事
火災保険の水災加入率は約7割|5段階料率と地域リスク確認法
火災保険の水災補償の加入率は約7割です。2024年から導入された水災5段階料率制度の仕組み、自分の地域のリスク等級の確認方法、水災補償を外すべきかの判断基準を専門家が解説します。
火災保険の水災補償は不要?外すべきケースと必要なケースを解説
マンション3階以上なら水災補償は外してよいが、戸建ては異常気象による内水氾濫リスクがあるため付けておくべき。保険料は30〜45%節約できるものの、土砂災害も補償対象となるため慎重な判断が必要です。
八王子市の火災保険で水災補償は本当にいらない?多摩川・浅川流域の浸水リスクと判断ポイント
八王子市にお住まいの方必見。多摩川・浅川流域の洪水リスクや内水氾濫の危険性を踏まえ、火災保険の水災補償が本当に必要かを専門家が解説します。

