引っ越し手続きリスト|時系列で整理する完全ガイド
この記事のポイント
引っ越しに必要な手続きを1ヶ月前から引っ越し後まで時系列で整理したチェックリストです。転出届やライフライン、保険の住所変更まで漏れなく解説します。
引っ越しが決まると、荷造りや部屋探しに意識が向きがちですが、各種手続きを漏れなく進めることも同じくらい重要です。転出届やライフラインの手続き、保険の見直しなど、やるべきことは想像以上にたくさんあります。
引っ越しの手続きは1ヶ月前から時系列で整理しておくと、やり残しや二度手間を防げます。この記事では、引っ越し前から引っ越し後までに必要な手続きを時系列のチェックリスト形式でまとめました。ライフライン、役所関連、保険、金融機関など、カテゴリごとに整理しているので、ご自身の状況に合わせて活用してください。

引っ越し手続きの全体スケジュール
引っ越しに関わる手続きは、時期ごとに大きく4つのフェーズに分けられます。全体像を把握しておくことで、何をいつまでにやればよいのかが明確になります。
| 時期 | 主な手続き | 届出先 |
|---|---|---|
| 1ヶ月前 | 転出届、ライフライン解約連絡、郵便転送届 | 役所、電力・ガス・水道会社、郵便局 |
| 2週間前 | NHK、保険、インターネット回線の手続き | NHK、保険会社、プロバイダ |
| 当日 | ライフライン開始、鍵受け取り、旧居明け渡し | 電力・ガス・水道会社、不動産会社 |
| 引っ越し後 | 転入届、免許証、銀行口座、保険見直し | 役所、警察署、銀行、保険会社 |

手続きがたくさんあって、何から手をつけたらいいかわかりません
これから、各フェーズごとに具体的な手続き内容を解説していきます。
引っ越し1ヶ月前にやること
引っ越し1ヶ月前は、行政手続きやライフラインの解約連絡など、事前準備の期間です。この時期にしっかり動いておくと、引っ越し直前に慌てずに済みます。
転出届の提出
引っ越し元の市区町村を離れる場合は、転出届の提出が必要です。同じ市区町村内での引っ越し(転居届)とは異なりますので注意してください。
転出届の手続きに必要なものは以下のとおりです。
- 本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)
- 印鑑
- 国民健康保険証(加入者の場合)
転出届は引っ越しの14日前から提出可能です。窓口の混雑を避けるなら、平日の午前中や月初がおすすめです。マイナンバーカードを持っている方は、マイナポータルからオンラインで転出届を提出できる自治体もあります。
住民基本台帳法第22条の規定により、転入届は転入した日から14日以内に届け出なければならないとされています。届出を怠った場合は、5万円以下の過料が科されることがあります。
ライフラインの解約・停止連絡
電気、ガス、水道の解約(停止)連絡は、引っ越しの1ヶ月前から2週間前までに行うのが一般的です。連絡が遅れると、引っ越し後も旧居の基本料金が発生し続ける場合があります。
電気の手続きは以下のとおりです。
- 電力会社のウェブサイトまたは電話で停止の申し込みをする
- 停止日を引っ越し日に設定する
- 立ち会いは基本的に不要
ガスの手続きは以下のとおりです。
- ガス会社に電話またはウェブで停止の連絡をする
- 停止日を引っ越し日に設定する
- ガスメーターの閉栓に立ち会いが必要な場合がある
水道の手続きは以下のとおりです。
- 水道局に電話またはウェブで停止の連絡をする
- 停止日を引っ越し日に設定する
- 最終使用分の料金精算が行われる
郵便の転送届
郵便物の転送届は、郵便局の窓口またはインターネット(e転居)から手続きできます。届出後、旧住所宛の郵便物が新住所に1年間転送されます。
手続きに必要なものは以下のとおりです。
- 本人確認書類
- 旧住所が確認できる書類(運転免許証、パスポートなど)
転送届は届出から反映まで3〜7営業日程度かかるため、引っ越しの1〜2週間前には手続きを済ませておくのが安心です。
引っ越し業者の手配
まだ手配していない場合は、この時期に引っ越し業者を決めましょう。3月から4月の繁忙期は予約が取りにくくなるため、早めの行動が重要です。
業者選びのポイントは以下のとおりです。
- 複数社から見積もりを取って比較する
- 訪問見積もりで正確な料金を確認する
- 追加料金の有無を事前に確認する
引っ越し2週間前にやること
1ヶ月前の手続きが済んだら、次は2週間前のフェーズに移ります。この時期は、住所変更が必要なサービスへの連絡と、保険関連の手続きが中心になります。
NHKの住所変更
NHK受信料の住所変更は、NHKのウェブサイトまたは電話で手続きできます。旧住所と新住所で世帯が分かれる場合(単身赴任など)は新規契約が必要になるケースもあるため、状況に応じて確認してください。
インターネット回線の手続き
インターネット回線は、移転手続きか解約・新規契約のどちらかを選ぶことになります。
移転手続きの場合は以下の流れです。
- 現在のプロバイダに移転の連絡をする
- 新居での工事日を予約する
- 引っ越し後に工事を実施してもらう
解約・新規契約の場合は以下の流れです。
- 旧居のプロバイダを解約する
- 新居で使いたいプロバイダに新規申し込みをする
- 工事日を予約して開通させる
保険の住所変更・見直し
引っ越しに伴い、加入中の保険について手続きが必要です。対象となる保険は主に以下のとおりです。
- 火災保険
- 自動車保険
- 生命保険
- 医療保険
特に火災保険は、引っ越しに伴う手続きを忘れると無保険状態になるリスクがあります。火災保険の手続きについては後のセクションで詳しく解説しますので、ここではまず「火災保険の手続きが必要だ」ということを覚えておいてください。
自動車保険は、保険会社に住所変更の連絡をすれば手続き完了です。車庫証明の変更にも影響するため、早めに連絡しておきましょう。
生命保険や医療保険は住所変更の届出が必要ですが、保険内容自体は変わりません。各保険会社のマイページや電話で手続きできます。
各種会員サービスの住所変更
忘れがちですが、以下のサービスでも住所変更が必要です。
- クレジットカード会社
- 銀行口座
- 証券口座
- 通販サイト(Amazon、楽天など)
- 定期購読しているサービス

住所変更の手続きが多すぎて全部やりきれるか不安です。引っ越し後でもよいものはありますか?
引っ越し当日にやること
引っ越し当日は、旧居の明け渡しと新居の受け入れを同時に進める慌ただしい1日になります。スムーズに進められるよう、やるべきことを事前に把握しておきましょう。
旧居での作業
引っ越し業者が荷物を搬出した後、旧居で行うことは以下のとおりです。
- 部屋の掃除と忘れ物の確認
- 電気のブレーカーを落とす
- ガスの閉栓(立ち会いが必要な場合)
- 水道の元栓を閉める
- 鍵を不動産会社または大家さんに返却する
- 退去時の状態を写真に記録する
新居での作業
新居では以下の作業を行います。
- 鍵の受け取り
- 部屋の状態確認(傷や不具合がないか)
- 入居前の状態を写真に記録する
- 電気の使用開始(ブレーカーを上げる)
- 水道の使用開始(元栓を開ける)
- ガスの開栓(ガス会社の立ち会いが必要)
- 荷物の搬入と配置
ライフラインの開始手続き
新居でのライフライン開始は、事前に申し込み済みであればスムーズに進みます。
電気は、ブレーカーを上げれば使用開始になるケースがほとんどです。スマートメーターが設置されている場合は、事前に申し込みをしておけば自動的に通電されます。
水道は、元栓を開けて蛇口をひねれば使用できます。事前に水道局への使用開始の連絡を忘れずにしてください。
ガスは、ガス会社の担当者による開栓作業が必要です。立ち会いの予約は引っ越し日に合わせて取っておきましょう。開栓には30分程度かかることが多いです。
引っ越し後にやること
引っ越しが完了しても、まだやるべき手続きが残っています。特に転入届は法律で期限が定められているため、優先的に対応しましょう。
転入届の提出
新しい市区町村への転入届は、引っ越し後14日以内に提出する必要があります。同一市区町村内の引っ越しの場合は転居届を提出します。
転入届の提出に必要なものは以下のとおりです。
- 転出証明書(旧住所の自治体で取得したもの)
- 本人確認書類
- マイナンバーカードまたは通知カード
- 印鑑
転入届と同時に、以下の手続きもまとめて行えることが多いです。
- マイナンバーカードの住所変更
- 国民健康保険の加入手続き(該当者のみ)
- 国民年金の住所変更(該当者のみ)
- 児童手当の認定請求(該当者のみ)
- 印鑑登録(必要な場合)
運転免許証の住所変更
運転免許証の住所変更は、新住所を管轄する警察署、運転免許センター、または交番で手続きできます。
必要なものは以下のとおりです。
- 運転免許証
- 新住所を確認できる書類(住民票、マイナンバーカード、公共料金の領収書など)
免許証は身分証明書として使う場面が多いため、早めに住所変更しておくことをおすすめします。
自動車関連の手続き
車を所有している場合は、以下の手続きも必要です。
- 車庫証明の変更(管轄の警察署)
- 車検証の住所変更(運輸支局)
- 自動車税の納付先変更(自動的に変更されることもある)
車検証の住所変更は引っ越し後15日以内が期限です。車庫証明を先に取得してから車検証の変更を行う流れになるため、早めに動きましょう。
銀行口座の住所変更
銀行口座の住所変更は、窓口、電話、インターネットバンキングのいずれかで手続きできます。重要な書類が届かなくなるのを防ぐため、メインバンクの住所変更は優先的に行いましょう。
保険の見直し
引っ越しは加入中の保険を見直すよいタイミングです。特に火災保険は、住居形態や立地条件が変わることで必要な補償内容も変わります。
引っ越し後に確認すべき保険のポイントは以下のとおりです。
- 火災保険の補償内容が新居のリスクに合っているか
- 自動車保険の使用目的や年間走行距離に変更がないか
- 生命保険の受取人住所が正しく変更されているか

火災保険の手続きを忘れずに
引っ越しの手続きの中でも、特に忘れがちなのが火災保険の手続きです。火災保険は住まいと密接に結びついているため、引っ越しのタイミングで必ず対応が必要になります。
賃貸の場合の火災保険手続き
賃貸から賃貸への引っ越しでは、旧居の火災保険を解約して新居で新たに加入するのが基本的な流れです。
手続きのステップは以下のとおりです。
- 旧居の保険証券を確認し、保険会社または代理店に解約の連絡をする
- 新居の火災保険を選んで加入する(入居日を補償開始日にする)
- 旧居の火災保険の解約日を引っ越し日以降に設定する
- 新居の保険証券のコピーを不動産会社に提出する

不動産会社に指定された火災保険に入らないとダメですか?
長期契約で保険料を一括払いしている場合、途中解約すると残りの期間に応じた解約返戻金が戻ってきます。解約を忘れると返戻金を受け取れないため、必ず手続きを行ってください。解約手続きの詳しい流れは火災保険の解約方法で解説しています。
持ち家の場合の火災保険手続き
賃貸から持ち家への引っ越し、または持ち家から持ち家への住み替えでは、火災保険の内容が大きく変わります。
賃貸から持ち家への引っ越しでは、賃貸用の火災保険(家財のみ)を解約し、建物と家財の両方をカバーする持ち家用の火災保険に新規加入する必要があります。住宅ローンを利用する場合は、金融機関から火災保険の加入を求められるのが一般的です。
持ち家から持ち家への住み替えでは、現在の保険を住所変更して継続するか、解約して新規加入するかの2つの選択肢があります。建物の構造や補償内容が大きく変わる場合は、解約・新規加入のほうが合理的です。
火災保険の引っ越しに関する手続きの全体像は火災保険の引っ越し手続きで詳しく解説しています。
無保険期間を作らないために
火災保険の手続きで最も注意すべきなのが、無保険期間を作らないことです。旧居の保険を先に解約してしまい、新居の保険が始まっていない状態で火災や自然災害に遭うと、補償が一切受けられません。
無保険期間を防ぐための手順は以下のとおりです。
- 新居の火災保険を先に契約し、補償開始日を引っ越し日(鍵の引き渡し日)に合わせる
- 新居の保険が有効になったことを確認してから旧居の保険を解約する
- 旧居と新居の保険期間が数日間重なっても問題はない
引っ越しは火災保険を見直す好機
引っ越しのタイミングは、火災保険の補償内容を見直すよいきっかけです。新居の立地や建物の構造に合わせて、必要な補償を再検討してみましょう。
見直しのチェックポイントは以下のとおりです。
- ハザードマップで新居の水災リスクを確認する
- 建物の構造(木造・鉄骨・RC造)に応じた補償になっているか
- 家財の補償額が実際の持ち物の量に合っているか
- 不要な特約が付いていないか
近年の自然災害の増加に伴い、火災保険料は上昇傾向にあります。損害保険料率算出機構の参考純率は、2024年度に全国平均で13.0%の引き上げが行われました。
複数の保険会社で見積もりを取って比較することで、同じ補償内容でも保険料に差が出ることがあります。引っ越しで忙しい中でも、保険の見直しに少し時間を割くだけで長期的な節約につながります。
火災保険の乗り換えを検討する場合は火災保険の乗り換え手順を参考にしてください。
忘れがちな手続きチェックリスト
ここまで時系列で手続きを解説してきましたが、改めて忘れがちな手続きを一覧にまとめます。
行政関連の手続き
- 転出届(引っ越し14日前から)
- 転入届(引っ越し後14日以内)
- マイナンバーカードの住所変更
- 国民健康保険の資格喪失届・加入届(該当者)
- 国民年金の住所変更届(該当者)
- 児童手当の受給事由消滅届・認定請求(該当者)
- 印鑑登録の廃止届・新規登録
ライフライン関連の手続き
- 電気の停止・開始
- ガスの閉栓・開栓
- 水道の停止・開始
- インターネット回線の移転・解約・新規契約
- 固定電話の移転(利用者のみ)
保険関連の手続き
- 火災保険の解約・住所変更・新規加入
- 自動車保険の住所変更
- 生命保険の住所変更
- 医療保険の住所変更
その他の手続き
- 郵便の転送届
- NHKの住所変更
- 運転免許証の住所変更
- 車庫証明の変更
- 車検証の住所変更
- 銀行口座の住所変更
- クレジットカードの住所変更
- 携帯電話の住所変更
- 勤務先への届出
- 学校や保育園の転校・転園手続き(該当者)
- ペット関連の届出(犬の登録変更など)
手続きをスムーズに進めるコツ
最後に、引っ越しの手続きを効率的に進めるためのコツをお伝えします。
必要書類を事前に揃える
多くの手続きで共通して必要になる書類があります。事前にまとめて用意しておくと、手続きのたびに探す手間が省けます。
よく使う書類は以下のとおりです。
- 本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカード)
- 印鑑
- 新住所のメモ(番地やマンション名を正確に)
- 旧住所の確認できる書類
- 保険証券(火災保険、自動車保険など)
手続きの優先順位を決める
すべての手続きを一度にこなすのは難しいため、優先順位を付けて取り組むことが大切です。
優先度の高い手続きは以下のとおりです。
- 法律で期限が決められているもの(転出届、転入届、車検証の変更など)
- 日常生活に直結するもの(ライフライン、郵便転送)
- 金銭的な影響があるもの(火災保険、解約返戻金が発生するもの)
優先度が比較的低い手続きは以下のとおりです。
- 通販サイトの住所変更
- クレジットカードの住所変更
- 各種会員サービスの住所変更
家族で手続きを分担する
家族で引っ越しをする場合は、手続きを分担するとスムーズに進みます。たとえば、役所関連は一人が担当し、ライフラインや住所変更は別の人が担当するという分け方が効率的です。
委任状があれば家族が代理で手続きできるものも多いので、事前に各窓口に確認しておきましょう。
この記事のまとめ
- 引っ越しの手続きは1ヶ月前、2週間前、当日、引っ越し後の4つのフェーズに分けて時系列で進めると漏れが防げる
- 転出届は引っ越しの14日前から、転入届は引っ越し後14日以内と法律で期限が決められている
- ライフラインの解約・開始連絡は1ヶ月前から2週間前に済ませ、特にガスの開栓は当日の立ち会いが必要
- 火災保険は無保険期間を作らないよう、新居の保険を先に契約してから旧居の保険を解約する
- 引っ越しは火災保険を見直す好機なので、新居のリスクに合った補償内容を複数社で比較検討する
よくある質問
引っ越しの手続きはいつから始めるべきですか?
引っ越しの1ヶ月前から手続きを始めるのが理想的です。転出届の提出やライフラインの解約連絡、郵便の転送届などは早めに済ませておくとスムーズです。直前になると窓口が混雑し、手続きが間に合わないリスクがあります。
引っ越しで忘れがちな手続きは何ですか?
火災保険の解約・新規加入、NHKの住所変更、国民年金や国民健康保険の手続き、クレジットカードや銀行口座の住所変更が忘れられがちです。特に火災保険は無保険期間を作らないよう、引っ越し前に新居の保険を先に契約しておく必要があります。
転出届と転入届はいつまでに出せばよいですか?
転出届は引っ越しの14日前から提出できます。転入届は引っ越し後14日以内に新住所の市区町村役場に提出する必要があります。期限を過ぎると過料が科される場合がありますので注意してください。
引っ越し時に火災保険はどうすればよいですか?
賃貸から賃貸の場合は旧居の火災保険を解約して新居で新規加入、持ち家への引っ越しの場合は建物補償のある保険に新規加入します。無保険期間を作らないために、新居の保険を先に契約してから旧居の保険を解約するのが安全です。
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