契約・手続き(そんがいけいげんぎむ)

損害軽減義務とは

一言でいうと

保険事故が起きたことを知ったとき、契約者や被保険者が損害の発生・拡大を防ぐよう努めなければならない義務のことです。保険法第13条に定められており、損害防止義務とも呼ばれます。この義務にもとづいて損害を防ぐために支出した必要・有益な費用は、保険法第23条により保険会社が負担することとされています。

損害軽減義務とは

損害軽減義務とは、保険事故が起きたことを知ったときに、契約者や被保険者が損害の発生および拡大を防ぐよう努めなければならない義務のことです。保険法第13条に定められており、「損害防止義務」とも呼ばれます。

保険法第13条は、保険契約者および被保険者は、保険事故が発生したことを知ったときは、これによる損害の発生および拡大の防止に努めなければならない、と規定しています。たとえば火災が発生した際に初期消火を試みたり、被害が広がらないよう必要な応急措置をとったりすることが、この義務にもとづく行動にあたります。

損害軽減のための費用は保険会社が負担する

損害軽減義務にもとづいて損害の発生・拡大を防ぐために支出した費用のうち、必要または有益であったものは、保険会社が負担することとされています。これは保険法第23条に定められています。

つまり、契約者が損害を防ぐために行動した結果として費用がかかった場合、その費用は契約者が一方的に負担するのではなく、保険の枠組みのなかで保険会社が引き受ける扱いになります。これは、契約者が損害軽減のための行動をためらわないようにするための仕組みでもあります。

ただし、何をもって「必要または有益」とするかは個別の状況によって判断されます。実際の取り扱いは契約している保険の約款にも左右されるため、事故が起きた際は保険会社や代理店に確認することが大切です。

損害軽減義務が果たされなかった場合

契約者や被保険者が、正当な理由なく損害軽減義務を怠った場合には、その怠ったことによって拡大した損害分について、保険金が支払われないことがあります。被害を防げたはずの部分まで保険でカバーするのは公平でないと考えられるためです。

損害軽減義務は、契約者にとって負担を増やすためのものではなく、無理のない範囲でできる対応を求めるものです。事故が起きたときは、まず安全を確保したうえで、被害の拡大を防ぐためにできることがないかを意識し、状況を記録しておくと、その後の保険金請求の手続きもスムーズになります。

参考文献

  1. e-Gov法令検索 - 保険法(平成20年法律第56号) - 損害軽減義務(第13条)・費用の負担(第23条)の条文
  2. 日本損害保険協会 - 損害保険Q&A(保険金の請求について) - 保険金請求の基本的な考え方
  3. 損保ジャパン - 保険法の概要 - 保険法の主な内容の解説