ディープフェイクとは
一言でいうと
AI(人工知能)の深層学習技術を使って、実在する人物の顔や声を合成し、本物そっくりの偽の動画・画像・音声を作り出す技術のこと。なりすましや詐欺、偽情報の拡散に悪用される懸念があり、企業にとっても役員になりすました送金指示など新たなサイバーリスクの要因となっています。
ディープフェイクとは
ディープフェイクとは、「ディープラーニング(深層学習)」と「フェイク(偽物)」を組み合わせた造語で、AI技術を用いて合成された音声・画像・動画コンテンツのことです。総務省の情報通信白書では、本物または真実であるかのように見せかけ、実際には発言・行動していないことをあたかも本人が行っているかのように描写する点が特徴だと説明されています。
近年は生成AIの進歩によって、非常に高品質で信憑性の高い偽コンテンツを簡単に作れるようになりました。総務省の白書でも、実在する人物が言っていないことを話しているかのような動画を作成できるようになっている点が、社会的な課題として指摘されています。
ディープフェイクによるリスク
ディープフェイクは、次のような形で悪用される懸念があります。
- 経営者や取引先になりすました偽の音声・動画で、送金や機密情報の提供を指示する
- 偽の発言動画を拡散させ、企業や個人の信用を傷つける
- なりすましによる本人確認の突破
総務省は、偽・誤情報の流通・拡散への対策として、技術的な検知手法の開発や、利用者側のリテラシー向上などの重要性を挙げています。本物との見分けが難しくなっているため、受け取った情報をうのみにせず、別の手段で事実確認を行う姿勢が求められます。
サイバー保険との関係
ディープフェイクは、なりすましによる詐欺(ビジネスメール詐欺の高度化など)や、信用毀損につながる新しいタイプのサイバーリスクとして注目されています。日本損害保険協会によれば、サイバー保険はサイバー事故により生じた事故対応費用や損害賠償費用などを補償する仕組みです。
ただし、どのような損害が補償対象になるかは保険会社や商品によって異なります。新しい手口に対する補償の範囲は変化していくため、自社が想定するリスクに対して、どこまでが補償対象になるのかを契約内容で確認することが大切です。技術的な対策と保険を組み合わせて備える考え方が基本となります。
参考文献
- 総務省 - 令和6年版 情報通信白書(偽・誤情報の流通・拡散等の課題及び対策) - ディープフェイクと偽・誤情報の脅威と対策の解説
- 総務省 - 偽・誤情報の現状とこれから求められる対策 - 偽・誤情報対策に関する公的資料
- 日本損害保険協会 - サイバー保険 - サイバー保険の補償内容の解説
